私の場合、手放したことですっきりしたのは、ハーレーダビットソン社製の大型バイクです。私は昔々に見たハーレーダビットソンのモーターサイクルが登場する映画に影響されてずっと乗りたいと思ってきました。しかし、ハーレーダビットソンに乗るには大型自動二輪車の免許が必要で、おいそれと手の出せるものではありませんでした。また、私は女性ですので、重量級の大型バイクに乗るのはそう簡単ではないと思っていました。結婚してしばらくしてから、ひょんなことから夫とハーレーダビットソンのディーラーに行き、実車を見ると欲しくなってきてしまいました。お値段も、最もお手頃でコンパクトなタイプなら何とか手が届く範囲内でしたし、とてもかっこよかったので、免許もないのになんと購入してしまいました!(夫は大型二輪免許所持済)自動車教習所に行き、大型二輪車の免許を取るために申し込みをし、いざ教習バイクに乗ってみると、重いし大きいし、最初は大変でしたが、車体をうまくコントロールできるようになり、免許は一発で取ることが出来ました。いざ、免許を携えて、ハーレーダビットソンのお店にバイクを取りに行きました。初日はさすがに怖いので夫に乗って帰ってもらいました…が、2月のその納車日。帰り道は何と雪に見舞われました。タイヤを滑らせながら何とか乗って帰ってきたのですが、融雪剤のせいでホイールや下回りは全て変色!早速洗車しましたが、その日の夜中。突然バイクの警報機が鳴りだしました。何をやっても収まらず、ディーラーに電話も通じず。鳴りっぱなしで放置しましたところ、しばらくするとバッテリー切れで静かになりました。次の日、ディーラーへ持っていくためにエンジンをかけようとしても当然バッテリーが上がっているのでそのままではかかりません。バイクの場合、押し掛けでかかる場合もあるので重い車体を坂の上までもっていき、飛び乗って押し掛け…してみてもタイヤがロックするだけで全くかからず。下り坂を登って車のところまで持って上がってきてブースターケーブルを使ってエンジンをかけようとしても、火花が散るだけでかかりません。ハーレーのような大排気量2気筒エンジンは外側からの力でそう簡単にはかからないのです。結局ディーラーを呼びましたが、費用請求されました。さらにその警報機が鳴った原因も洗車をしたから端子が腐食したと言われ、保証修理の対象にならず、費用請求されました。さすがに納車2日目でそれはないだろうと抗議し、クレーム扱いに。以降、同じトラブルは発生しませんでした。このハーレーは、他にも油漏れがあったり、燃料が漏れたり、走行中にミラーが外れたり、駐輪しているそばで化学物質の廃液が入ったドラム缶が爆発したりと、とにかくロクなことがなく、修理費用や維持費のみが異常にかかるので、2年たたずして手放しました。後にも先にも、これほど手がかかり、しかも製造上の不具合のようなものまで所有者の責任にされるものに出会ったことはありません。手放して、実にすっきりしました。憧れだけでモーターサイクルなどを所有すると、大変な目にあうことがわかりました。この出費や苦労を難なく受け入れられる高所得の方や理解できる方のみが所有すべきものなのだということが骨身にしみて分かりました。
41歳 女性 憧れのバイク、憧れだけでは乗れません!
